研究開発

基礎・応用技術について

基本技術

当社の基本技術は、最先端の高分子材料を加工する技術です。
合成、微分散、表面改質、高分子材料設計、表面加工、塗工、押出技術、反応制御、特殊ラミネート、スリット、打ち抜き、評価などの多様な技術を組み合わせして、新しい機能をフィルムに付加します。
これらの技術を用いて、「粘着、接着、ガスバリャー性、熱可塑、熱硬化、電気導電性、熱伝導と放熱、水活性」などの多機能膜製品をお客様のご要望に合わせて製品化しています。

合成高分子材料

 時代が進むにつれて我々の生活は際限なくといっていいほど便利に、また効率的になってきました。このような社会の進歩を可能ならしめたのは、大小様々な技術革新であり、その根底を支えているのが、高分子、金属、セラミックスなどの各種の材料です。なかでも合成高分子材料は、優れた力学特性とともに、軽量、成形のしやすさ、錆びない、腐らないなど、天然素材にない特長を活かして社会生活のすみずみまで浸透してきました。

 合成高分子材料のエースともいえるプラスチックには、汎用素材としての色彩が強いものから、高性能や高機能を鉄道、船舶、エレクトロニクス、情報、航空・宇宙、バイオテクノロジー、医学・薬学、農水産業、エネルギー、さらには環境までありとあらゆる産業にわたり社会に貢献してます。

 我が国の全製造業の出荷額は256.3兆円でありますが、川下産業であるプラスチック製品・ゴム製品製造業を加えた広義の化学工業の出荷額は、37.0兆円(14%)であり輸送用機械器具製造業の47.2兆円(18%)に次いで第2位にあります(2009年、日化協)。化学工業は付加価値額では13.7兆円と1位であり研究開発型産業と位置付けられています。

 プラスチックは大別すると、汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチックに分けられれます。汎用プラスチックはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなど、オレフィン類の重合で得られ、成形性が良く、安価なわりにバランスのとれた性能を有しており、身の回りで大量に使用されています。しかし、耐熱性が80℃以下と低く、金属代替材料としては使用できません。

 エンジニアリングプラスチック(通称エンプラ)とは、金属に代替して使用されるプラスチックという意味であり、1956年にデュポン社からポリアセタールが世に出た時に初めて使用された言葉です。それ以降多くのエンプラが生まれ、自動車部品や家電製品をはじめ、多用な用途に使用され、我々の生活を支えています。代表的なエンプラは、ポリアミド(PA)、ポリエステル(PBT、PET)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンオキシド(PPO)であり、5大汎用エンプラと呼ばれます。一般的には、100℃以上の温度に常時耐えることができ、引張強度が50MPa以上で、耐衝撃性、耐クリープ性、耐摩耗性、耐疲労性、耐薬品性の高いことがエンプラの条件とされています。

 さらに耐熱性が高く、150℃~300℃近くまでの高温で使用できる先端材料分野でも最も重要なものはスーパーエンプラと呼ばれ、代表的なスーパーエンプラのキング、クィーンともいうべきものは、ポリイミド(PI)や液晶ポリマー(LCP)です。その他、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)などがあります。

研究開発の核となる技術

 研究開発には核となる技術があります。KGKの場合には、プラスチック、エラストマーという仕事に携わっています。プラスチックやエラストマーというのは広い意味では樹脂です。樹脂の中には合成と合成でない天然樹脂があり、植物由来のロジンやゴムがあり、鉱物ではアスファルトなどがあります。合成樹脂は原油から蒸留して得られるナフサを原料として製造され、そうした高分子化合物(ポリマー)からなる物質を指します。合成樹脂の中でも汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックといったようなものあり、例えば、代表的な汎用プラスチックのポリエチレンは炭素2個のエチレンを多数つないだ重合体であり、この場合のエチレンは「モノマー」と呼ばれ、ポリエチレンは「ポリマー」と呼ばれます。「モノ」はひとつ、「ポリ」はたくさんを意味する言葉であり、モノマーを繋げていく反応を重合・合成反応と呼びます。

 モノマーやポリマーできた高分子化合物を混ぜて熱や光で固める仕事がいわゆるファインケミカルのベーシックな仕事です。

 石油由来の高分子化合物には様々なものがあり、その中の特定のものを合成し、材料に使う、高分子化合物同士をいろいろなものと混ぜることもやります。つまり高分子化合物(ポリマー)の重合・合成というものがKGKの研究の基です。

 ポリマーがもっている物性を研究して、建材や電子工業への応用や一般産業機械への応用などいろいろなことをやってきています。

多くの個性的な事業を育て、時代のニーズにお答えしていきます

研究技術分野

画像【基礎研究】
高分子化学 / 高分子物理化学 / 結合 / 化合物の反応 / 力学 / 熱力学 / 波動学 / 電磁気学(光学)

【応用研究】
技術高度な機能を持つ高分子材料創製 / イノベーションによる製造コストの低廉化

【研究詳細】
●粘着・接着技術研究
・高分子のグラデーション構造による粘接着界面現象の研究
●光学・弾性についての研究
・光学、光の振舞いと性質および光と物質の相互作用について研究
●合成樹脂についての研究
・エンジニアリングプラスチックの特殊溶液キャスティングの研究
●熱についての研究
・熱力学、熱や物質の輸送現象やそれに伴う力学の研究
●インダストリアライゼージョン(Industrialization)の研究
・高分子の反応・分散・溶液・成膜・積層・成型・加工の研究
・アクリル粘接着製品の重合、コーティングにおいて新たな製造方法の研究

共同開発・業務提携

製品についてのお問合わせ・共同開発・業務提携についてはこちらへご連絡をお願いします。

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