研究開発

粘着と接着の基本

粘着と接着の違いについて

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接着の原理について

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粘着の基本的な物性評価方法

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動的粘弾性と粘着剤の関係

 粘着テープを剥がす時、そこには粘着力(粘着剤の応力)が生じている。
テープを引っ張ると粘着面の端から徐々に剥離する。その剥離しはじめる力が粘着力である。 粘着面が被着体から剥がれはじめるまでの間には粘着層の伸張が生じている。
 
 この外力とひずみの関係(動的粘弾性)を考察することでから粘着剤の性質を理解することができる。
動的粘弾性とは動的弾性率には貯蔵弾性率G’(Pa)と損失弾性率G”(Pa)があり、貯蔵弾性率は物体に外力とひずみにより生じたエネルギーのうち物体の内部に保存する成分、損失弾性率は外部へ拡散する成分である。 そして、tanδは損失係数といい、G”とG’の比である。貯蔵弾性率の曲線をみると、-40℃から0℃の間で急傾斜している。
 この温度範囲で固体(ガラス状態)からGEL(ゴム弾性)の状態に変化しており、0℃より温側ではなだらかな傾斜になっている。
急傾斜を示す温度範囲をガラス転移領域(Tg)、なだらかな傾斜の温度範囲をゴム状平坦域(rubbery plateau)という。
この曲線から、ピーク温度を知り、その温度が高いほど物体の分子量が大きい。ゴム状平坦域では分子量が大きく、分子鎖の絡み合いの密度も高い。

 そのため弾性率が高い傾向にある。粘着剤は弾性率が高いほど同じ外力に対してひずみが小さい。
それを貼り付けた被着体から引き剥がす際にこの弾性率が高いほど大きな外力を要する。粘着剤の保持力はゴム弾性率が高いほど強くなる。
しかし、あまり高くなると被着体と接触している粘着剤の界面における粘着力が低下する。
 一方、ゴム弾性率が低いほど被着体との界面における濡れ姓(粘着力)が良くなる。しかし、ゴム弾性率が低いほど、 弱い力で粘着剤が伸張しやすくなる傾向にあるため保持力が弱くなる。粘着力の調整は、このゴム弾性率と関係深い。損失エネルギーの低下に較べ貯蔵エネルギーの低下が激しい場合、損失係数(tanδ)ピークが高くなる。
 この損失係数(tanδ)ピークが高いほど、力やひずみにより生じたエネルギーのうち保存成分に較べ、拡散成分が多いことを示し、衝撃吸収(拡散)性が高いと言える。つまり、制振(衝撃吸収)性評価にはtanδピークの高さが関係する。

※ガラス転移温度(Tg)
損失弾性率の曲線をみると、-50℃と0℃の間にそれぞれピークが生じている。このピーク温度がガラス転移温度である。
※損失係数(tanδ)=損失弾性率(G'')/貯蔵弾性率(G')

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粘着テープ推奨貼合条件について

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粘着テープを剥がす推奨条件について

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両面テープについて 資料ダウンロード

粘着剤、両面テープの基礎

粘弾性と粘着力について

両面テープの貼り方・条件

両面テープを剥がす条件

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