美容について

美容について

肌の美しさはその人の印象を大きく左右します

 「人は、かたちありさますぐれたらむこそ、あらましほしかるべけれ」と900年前に兼好法師が「身分と容貌は生まれつきだよなぁ」と嘆かざる得なかったのに、現代は美容医療が格段に進歩して、顔と見た目を本人の希望に応じて全身にわたってつくり変えることが可能になっています。

 ドイツのゲオルグ・アウグスト大学ゲッティンゲンのベンハルトフィンク博士は、Live Scienceというネットの取材に「男女ともにシミ、そばかすの少ない肌、血色のいい肌が好まれる」という結果が出ているそうで、顔の肌は他人が一番よくみているところ。自分の名刺のようなものだと思います。病気やケガの治療が「マイナスからゼロへ」治療するのに対して、美容関連の治療は「ゼロからプラスへ」の治療です。輝くような肌の美しさは日々の努力でつちかわれ、日々、問題が起きてないか確認して、すぐに対処していくことで美しい肌がキープできます。
 
 また、美容医療は、厚生労働省のチェックがしっかり行われている一般医療と違って、デリケートで閉ざされた特殊な医療のために情報の選び方、関わり方がとても難しく、このような状況の中で、正しい情報と「技術」「経験」「人格」を備えた医師を選ぶことが重要です。

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美容成分の基本

■化粧品に入っているもの
・美容成分・・・肌の悩みに効果が期待される原料
・基剤・・・化粧品の土台をつくる原料
・品質保持のための成分・・・品質の保つための酸化防止剤や防腐剤

・普通の化粧品・・・美容成分は配合されているが、医薬部外品の承認を得ていない。
医薬部外品・・・有効成分が規定量入っていて、安全性、有効性などのさまざまな試験をクリアしており、厚生労働省の承認を受けている。

■スキンケアの種類
・化粧水
肌に水分、うるおいを与え、肌を柔軟にします。水、水溶性成分が9割近く入ってるものが多い。
・乳液
肌に水分だけでなく、油分もバランスよく与える。水溶性成分と油性成分の両方が入っているため、それを混ぜ合わせる界面活性剤も配合されています。
・クリーム
肌に油分を中心に与えるために使われ、前につけた化粧水にフタをし、水分の蒸発を防ぐ効果があります。乳液よりもさらに油性成分が多く配合されており、うるおいを保つ効果が期待できます。

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肌の構造

■表皮
表皮にはバリア機能があり、外からの刺激や異物の侵入と、内側からの水分が逃げるのを防いでいます。表皮の一番下には紫外線から肌を守るメラノサイトが存在する基底層があります。
※表皮の細胞が生まれてからアカとなってはがれ落ちるまでの周期をタンオーバーと呼び、およそ28日間が理想だと言われています。この周期が早くても遅くても肌トラブルの原因になります。

■真皮
真皮は皮膚のハリと弾力を維持します。ベッドにたとえるとコラーゲンがバネ、エラスチンがコラーゲンを束ねるゴム、ヒアルロン酸がその中を埋める綿のような役割をそれぞれ果たしており、肌のハリと弾力を維持しています。

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美容成分の基本

・美容液
美容成分がたっぷり入っているアイテム。効果・効能に対する期待値が高く、日常のお手入れに取り入れたいアイテム。一般的に美容成分が多く配合されています。

・クレンジング
洗顔前に、落ちにくいメイクアップ化粧品を落とすのが目的。メイクを浮かせ、浮いた汚れと水を混ぜて流し、落とします。

・洗顔
水だけでは落ちない汗や皮脂、ほこりなどの汚れを洗い流すのが朝の洗顔で、肌に残ったクレンジング料やクレンジングで落としきれなかったメイクアップ化粧品、そして汚れを洗い流すのが夜の洗顔です。弱アルカリ系の石けん系と弱酸性のアミノ酸系があり、洗浄成分が違います。洗い流してしまうので、美容成分は少な目に配合されています。

美容成分

■保湿成分
肌には本来、保湿成分であるNMF(天然保湿因子)と油分である皮脂と細胞間皮質があります。この3つの保湿因子はターンオーバーの乱れや加齢などが原因で減ってしまうことがあります。

ヒアルロン酸
コラーゲン
セラミド
アミノ酸
糖類
プロテオグリカン
リピジュア

■美白成分
シミや日焼けは、紫外線を受けた肌が指令を出して、メラニンをたくさんつくり、それが蓄積してしまうのが原因です。美白をかなえるには、メラニンをつくらせない、メラニンを排出する、メラニンの色を脱素(色素還元)するの3つの方法があります。

ビタミンC誘導体
プラセンタ
アルブチン
トラネキサム酸
コウジ酸
カモミラET
ハイドロキノン

■エイジングケア成分
・抗シワ
シワはコラーゲンやエラスチンの変性や減少が主な原因です。

レチノール
ニールワン
ナイアシンアミド
アルジルリン

・再生
細胞を「再生」させるケア方法。肌のハリ・弾力などを改善する成分などが普及しつつあります。

幹細胞培養液
グロースファクター

・抗酸化
肌が酸化する原因は、喫煙や紫外線、ストレスによって、肌の表面や内部に活性酸素が増加すること。酸化ダメージは、シミやシワといったトラブルを引き起こします。そこで発生した活性酸素を抑える成分が重要になる。

ビタミンE誘導体
CoQ10
αリポ酸
フラーレン
アスタキサンチン
β-カロチン
白金ナノコロイド

■抗糖化
食事などで過剰に摂取した糖が、⾧い時間をかけて肌のたんぱく質と結合することを糖化といい、最終的にAGEs(最終糖化産物)がつくられ、肌の黄ばみやくすみ、たるみを引き起こします。抗糖化はAGEsの生成を抑制する成分です。

月桃葉
セイヨウオオバコ
マロニエ
ドクダミ
ウメ
レンゲソウ

■抗ニキビ成分
ニキビのきっかけは、毛穴に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が増えてしまうことです。ニキビ成分を予防する成分には、皮脂抑制剤、角質剥離・溶解剤、殺菌剤、抗炎症剤などがあります。

サリチル酸
イオウ
塩化ベンザルコニウム
イソプロピルメチルフェノール
プロテアーゼ
リパーゼ
スクラブ

■ピーリング(角質肥厚)
ピーリングは古い角質を化学物質ではがして肌の新陳代謝を促します。角栓を取り除きニキビを予防したり、老化などで乱れたターンオーバーを促し、皮膚を蘇らせたりしてくれます。

グリコール酸
乳酸
リンゴ酸
酒石酸
クエン酸

■抗炎症成分
加齢や生活習慣の乱れな(内的要因)や紫外線、摩擦などで生じる刺激(外的要因)によって、微弱な炎症が起こります。
抗炎症成分は、肌トラブルを引き起こす炎症性物質の発生を抑えてくれます。
グリチルリチン酸2K
アラントイン
アズレン

■発酵
料理の分野でも、コウジや味噌、甘酒など発酵食品が人気ですが、実は美容の分野でも、「発酵」は美容成分をつくり出す方法として古くから用いられています。まずは、微生物のエサとなる植物や果物から得られる糖質などの培養液を用意します。そこにコウジ菌や酵母、乳酸菌などの微生物を加え、時間をかけてゆっくり発酵させます。発酵とは、微生物が持つ酵素の働きによって糖やタンパク質を分解させること。また、発酵により、ポリフェノール、ペプチド、ビタミン、ミネラルなど肌への美容効果のあるさまざまな成分がつくられます。

ライスパワー
酵母エキス
豆乳発酵液
納豆菌発酵液

■菌
ヒトの肌の上には1兆円以上の常在菌が棲んでいます。この多種多彩な菌による肌での常在菌のバランスのことを「肌フローラ」といいます。この菌のバランスが壊れた時に肌トラブルに発展します。美肌菌と呼ばれる表皮ブドウ球菌は、各層に存在しており、運動不足により汗をかかないことや、⾧時間の入浴、過度な洗顔により減ってしまいます。肌が乾燥し、アルカリ性に傾くと、悪玉菌と呼ばれる黄色ブドウ球菌が増殖して炎症を起こします。また、皮脂分泌が多くなるとマラセチア属真菌が増えて、脂漏性皮膚炎やアトピーの悪化を引き起こします。そのため、バランスを崩さないようなお手入れをしていくことが大切です。

表皮ブドウ球菌
アクネ菌
マセラチア属真菌
黄色ブドウ球菌

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美容成分以外に入っているもの

■水溶性成分
水の溶ける成分。水分を逃さないようにするため。肌を引き締めるため、感触を調整するためなど、さまざまな目的で配合されます。
■界面活性剤
水にも油にもなじむ成分。水と油の仲を取り持ち混ざり合わせるため、乳化、洗浄、柔軟、帯電防止などの目的で配合されます。
■油成分
油に溶ける成分。角層の水分が外へ蒸発するのを防いで、うるおいを保つために配合されます。
■増粘剤
とろみをつけたり、水と油の分離を抑えたりするための成分。
■pH調整剤
pH(酸性~アルカリ性の度合いを示す数値)を調整するための成分。
■キレート剤
金属イオンによる化粧品の劣化を防ぐ。
■酸化防止剤
化粧品の酸化を防ぐ。
■防腐剤
微生物の繁殖を防ぎ、化粧品の品質を⾧期間保持するための成分。
■香料
化粧品に香りをつける成分。
■紫外線カット剤
紫外線を吸収したり錯乱させたりして、肌に届かせないための成分。

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美しい肌をつくる生活習慣

■睡眠
美肌への早道は睡眠といわれています。とくに眠りはじめの約3時間の深い眠りの間に成⾧ホルモンの分泌が盛んになり、この成⾧ホルモンによって食事でとった栄養を吸収し細胞が活性化します。とくに午後10時から午前2次は肌のゴールデンタイムといわれていますが、これはあくまでも目安。大切なのは熟睡できたかどうかです。

■食事と飲み物
・食事
美肌のための食事や飲み物というと、ビタミンを意識した野菜やフルーツなどを連想しがちです。でも、栄養素は単独で作用するものではないため特定の栄養素ばかりたくさん摂取するのではなく、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。美肌づくりで注目したい3つの栄養素はビタミンA、タンパク質ビタミンCです。

ビタミンA・・・抗酸化作用があり、まだ肌や粘膜を正常に保つといわれている栄養素です。ex) ニンジン、ホウレンソウ、レバー
ビタミンC・・・抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を助けてくれる栄養素です。ex) イチゴ、ピーマン、ブロッコリー
タンパク質・・・肌をつくる根本的な栄養素です。ex) 肉、魚、卵

※話題の酵素について
酵素を効率的にとるには加熱処理されたものではなく、生の酵素である味噌、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品、生野菜や果物を積極的にとり、バランスのいい食事をすることが大切です。

・飲み物
コーヒーや紅茶、緑茶などに多く含まれるカフェイン。神経を興奮させ、血管収縮作用もあるため、とりすぎは身体にも肌にも悪いのです。カフェインを含むものは1日に2杯を目安とし、就寝前は避けましょう。冷たい飲み物は体を冷やして代謝を悪くします。普段から飲み物を飲む習慣をみにつけておくと美肌にもつながります。カフェインを含まないハーブティー、ミント、ローズヒップなどがおすすめです。

■運動
美しい肌は健康な身体があってこそ。健康の維持に欠かせない運動には、さまざまな効果が期待できます。たとえば脂肪燃焼による体重減少、心肺機能向上、筋力アップ、ストレス解消、生活習慣の予防と改善などがあげられます。運動不足に陥ると、これと逆の状態が起こってしまいます。

■入浴
入浴することで肌を清潔に保つことは大切なことですが、同時に疲労回復やリラックスなど、多くの効果があります。お湯につかると身体が温まり血行がよくなり新陳代謝が高まります。自立神経のバランスも整えることができます。また浮力が働くため重力から解放され筋肉がほぐれます。一方シャワーの刺激はマッサージ効果があります。

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